文字サイズ

未来を担う若者たちへ~伝え・継ぐ 文化・芸術~-1-

1/22

東京都北区

◆明けましておめでとうございます
健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。本年は、新元号の発表など、新たな時代への幕開けとともに、区の輝かしい未来に向けて確かな歩みを進めていく年となります。また、一年半後には文化・スポーツの祭典である「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」が開催されます。区では、この好機に向けて、先人たちが築いてきた歴史や文化、芸術、伝統芸能、技術など多彩な魅力を再認識し、内外に積極的に発信するとともに未来につなぐための取り組みを進めております。
新春にあたり、北区の文化芸術活動拠点「ココキタ」で行われている子ども文化教室を取りあげ、日本の伝統・芸術・文化の技術と精神の習得に励む子どもたちと、熱心な教え・導き・育成により文化・芸術の継承活動に取り組まれている指導者のみなさんを紹介します。
本年も皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
平成31年元日 北区長/花川與惣太

◆ココキタって?
「東京都北区文化芸術活動拠点ココキタ」は、閉校した旧豊島北中学校の校舎部分を利用し平成27年4月にオープンしました。文化芸術活動を応援する北区初の施設を、北区文化振興財団が運営しています。
館内には、文化芸術に携わるアーティストのレジデンススペース、オープンギャラリーやスタジオなどのレンタルスペース、カフェなどがあり、展覧会やワークショップなど文化芸術活動の拠点として利用されています。
誰でも気軽に利用できるのがココキタの特徴で、第一線で活躍するアーティスト、パフォーマー、クリエイターから地域の子ども達までが集い活動しています。中学生・高校生は利用料が無料のため、バンドやダンス、演劇の練習や制作の場として活用しています。2月10日(日)・11日(祝)にはココキタまつりを開催します。誰でも無料でアートを体感できます。詳しくは今後の北区ニュースもしくはホームページをご覧ください。

住所:北区豊島5-3-13
アクセス:王子駅より都バス「豊島六丁目」「豊島五丁目団地」下車徒歩3分

お問い合わせ:【電話】6338-5711(月曜休館)

【子ども文化教室】
主催:(公財)北区文化振興財団
共催:北区
後援:北区教育委員会

「子ども文化教室」とは、子どもたちが日本の伝統文化を身近に親しみながら学ぶ教室です。
継続して学ぶことができるため、しっかりと日本の伝統文化の技術と精神を習得することができます。
一年間の成果として、3月には発表会・展覧会を開催します。

問合せ:ココキタ(公財)北区文化振興財団
【電話】6338-5711(月曜休館)

◆鍛金教室〔奥山峰石(人間国宝)監修〕
○奥山峰石氏
平成7年
・重要無形文化財「鍛金」保持者(人間国宝)認定
・東京都北区名誉区民に選定
平成9年 紫綬褒章を授章
平成19年 旭日小綬章を授章
平成30年 東京都名誉都民に選定

▽人間国宝奥山峰石氏から子どもたちへ
私が子どもたちに伝えたいメッセージの1つ目は、「夢は大きく目標は小さく」です。これは、目の前の小さな目標をしっかりやることで、やがて大きな夢が叶うという意味です。私が考えた言葉です。どんな夢でも小さな積み重ねが大切です。無駄かもしれないと思うことでも夢に繋がっていることを忘れないでください。2つ目は、「幸せ」についてです。皆さんは、幸せについて考えたことがありますか。例えば、結婚式で新郎新婦の幸せな姿を見ると、周りの人たちも幸せを感じます。幸せは連鎖すると思います。幸せは本当は自分の心の中にあるのです。
私はいつも3つの「み」をしないように心掛けています。それは、「憎み・妬(ねた)み・恨み」です。人は業が深く、この3つをしないようにすることは、なかなか難しいと思います。しかし、しないように心掛け守ることで「幸せ」になれると思います。
少しでも皆さんのお役に立つ言葉となりましたら幸いに存じます。

○鈴木泰三先生
平成16年 人間国宝奥山峰石鍛金弟子入り
平成26年 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期(修士)課程工芸金属修了

○鈴木頼彦先生
平成12年 鍛金・人間国宝奥山峰石師事
平成30年 日本工芸会正会員

○佐藤奈々美先生
平成17年 鍛金・人間国宝奥山峰石、彫金・泉公士郎に師事
平成19年 専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ卒業

▽先生から子どもたちへ
ものづくりの楽しさは自分でイメージしたものが、だんだん形になっていくワクワク感や、何度も試してやっとできた喜びだと思います。そんなことを繰り返しているとずいぶん難しいものを作れるようになった自分がいます。そして、成長した自分を知ることができます。手で覚えた技術は一生忘れません。これからも楽しく作品を作ってください。

▽鍛金とは…
銅などの金属板を切り出して、バーナーで温めて柔らかくし、金づちで叩くことで形作る技法。日本の伝統工芸の一つ。

▽教室の紹介
金属の板を叩いて器を作ったり、切り出してペンダントやネックレスを作るなど、自分でデザインしたものを作ります。
・作品が出来上がった時の達成感は格別であり、自分の作品を見て先生や友達、両親が「すごい」、「よく作ったね」と褒めてくれるのがとても嬉しいです。
・鍛金をとおして、いろいろなものづくりが楽しくなりました。また、工芸高校を受験したいという目的もできました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

       

北区より市民のみなさまへ大切な情報をいち早くお届けします。 広報プラス 北区ニュース

MENU