令和5年12月12日に新しい日本銀行券の発行日が決定し、令和6年7月3日からの発行開始が財務省から公表されました。
新一万円札の表面の肖像は区ゆかりの偉人「渋沢栄一」、裏面は東京駅(丸の内駅舎)と、どちらも関わりの深いデザインが採用されていて、その新一万円札は西ケ原にある国立印刷局東京工場でも印刷されていることをご存知でしょうか。
今回から発行まで毎月、国立印刷局の協力により新しいお札に関する情報をお届けします。記念すべき第1回目は、「お札の肖像はどうやって決まる?」です。
お札の肖像は、財務省、日本銀行、国立印刷局の三者で協議し、最終的に財務大臣が決定します。日本のお札の肖像は、現行のお札までで17人が登場してきました。デザインに肖像を含めることで、人の顔や表情のわずかな違いにも気が付くという人間の目の特性を利用し、偽造されたお札が出回ることを防止しています。
お札に使用される肖像の人物は、おおよそ次のような理由で選定されています。
(1)教科書に載っているなど一般によく知られていて、その業績が広く認められていること。
(2)偽造防止の目的から、なるべく精密な人物像の写真を入手できる人物であること。
そのため近年のお札の肖像は明治時代以降に活躍した人物の中から選ばれています。
財務省ホームページでは、渋沢栄一が新一万円札の肖像に選ばれた理由として、「傑出(けっしゅつ)した業績を残し、新たな産業の育成といった面からも日本の近代化をリードして、大きく貢献した方であり、紙幣の肖像としてふさわしいと考えています」とコメントされています。
■日本銀行券の肖像になった人物
神功皇后(じんぐうこうごう)
板垣退助(いたがきたいすけ)
菅原道真(すがわらのみちざね)
和気清麻呂(わけのきよまろ)
武内宿禰(たけのうちのすくね)
藤原鎌足(ふじわらのかまたり)
聖徳太子(しょうとくたいし)
日本武尊(やまとたけるのみこと)
二宮尊徳(にのみやそんとく)
岩倉具視(いわくらともみ)
高橋是清(たかはしこれきよ)
伊藤博文(いとうひろぶみ)
福沢諭吉(ふくざわゆきち)
新渡戸稲造(にとべいなぞう)
夏目漱石(なつめそうせき)
野口英世(のぐちひでよ)
樋口一葉(ひぐちいちよう)
問い合わせ:しごと連携担当課
【電話】3908-1226
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