過度の飲酒は、肝機能の障害以外にも、がんの発症やアルコール依存症などさまざまな健康障害のリスクを高めるとされています。
■健康日本21(第3次)では「飲酒」について以下のような目標を掲げています。
(1)生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の減少
「生活習慣病のリスクを高める量」とは、1日の平均純アルコール摂取量が、男性で40グラム以上、女性で20グラム以上と定義されています。
〔純アルコール量の計算式〕
摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)
例…ビール500ml(5%)の場合の純アルコール量500(ml)×0.05×0.8=20(g)
(2)20歳未満の者の飲酒をなくす
アルコールは、脳の健全な発達を妨げることや飲酒開始年齢が若いほどアルコール依存症のリスクが高くなることが報告されています。
※ライフコースアプローチ(胎児期から高齢期にいたるまでの人の生涯を経時的に捉えた健康づくり)を踏まえた健康づくりの、「女性」と「こども」の分野にも目標が再掲されています。
■女性の飲酒におけるリスク
・男性に比べて少ない飲酒量で臓器障害や身体への影響を受けやすい
・乳がんや骨粗しょう症など女性特有の疾患リスクを高める可能性があり、妊娠中の飲酒は胎児への悪影響を及ぼす
・比較的短期間でアルコール依存症になりやすい傾向がある
■厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、飲酒にかかる留意事項等が示されています。参考にしてみましょう。
(1)純アルコール量を把握すること
(2)健康に配慮した飲酒を心がけること
・自らの飲酒状況等を把握する
・あらかじめ量を決めて飲酒をする
・飲酒前または飲酒中に食事をとる
・飲酒の合間に水(または炭酸水)を飲む
・1週間のうち、飲酒をしない日を設ける
■アルコールウォッチ
飲んだお酒の純アルコール量と分解時間がわかります。
※アルコールによる影響は個人差があり、体調等によっても影響が変わり得るため、これらの基準は個々人の許容量を示したものではありません。
下記の健康支援センターではアルコールに関する相談を受け付けています。
王子健康支援センター【電話】3919-7588
赤羽健康支援センター【電話】3903-6481
滝野川健康支援センター【電話】3915-0184
問い合わせ:健康政策課健康増進係
【電話】3908-9068
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