■基金・特別区債残高の状況
《令和5年度末基金残高見込み(主要基金)》
◇各基金の主な用途
(1)景気変動や大災害に対応するための将来への備え
(2)特別区債の計画的償還
(3)施設建設(公共用施設の建設など)
(4)新庁舎整備
(5)まちづくり(駅周辺のまちづくりなど)
(6)小・中学校の改築や大規模改修
※(3)~(6)の基金は上記用途のために積み立てている「特定目的基金」であり、基本的には当該用途で活用するものです。
多額の経費を必要とする新庁舎建設、まちづくり、学校改築などの計画事業を着実に進めるとともに、景気変動等にも柔軟に対応し、持続可能で安定した財政運営を行うため、景気が回復基調にあるときには、確実な基金残高の確保に努めています。一方、令和5年度末の特別区債残高は約318億円となる見込みであり、令和4年度の残高見込みと比べて約23億円の増加となります。
■令和5年度当初予算の概要
一般会計:1,979億円
全会計合計:2,807億円
◇予算規模
◇一般会計当初予算(歳入)
予算額:1,978億5,100万円
特別区税は、雇用・所得環境の改善などにより特別区民税の増収が見込まれ、約27億円の増額となっています。
特別区交付金(特別区財政調整交付金)は、原資となる固定資産税や市町村民税法人分などの調整税等が、企業業績の改善などにより増収が見込まれ、21億円の増額となっています。
繰入金は、新庁舎整備に向けて確実に財源を確保するため、新たに新庁舎整備基金を設置し、施設建設基金から180億円を移し替えます。また、財政調整基金から約62億円を繰り入れるほか、まちづくり基金から約31億円、学校改築等基金から約26億円を繰り入れます。
特別区債は、学校の改築などに活用するため、約54億円を発行します。
◇一般会計当初予算(目的別歳出)
予算額:1,978億5,100万円
総務費は、令和4年度に十条駅周辺まちづくりのための北区土地開発公社への貸付けを行ったことから減額となっています。令和5年度は、新庁舎の建設に向けて基本設計などに着手します。
福祉費は、国民健康保険事業会計への繰出金の増などにより、約15億円の増額となっています。例年の構成比は50%を超えているものの、令和5年度は、施設建設基金から新庁舎整備基金への移し替えに伴う諸支出金の大幅な増により、50%を下回っています。
衛生費は、がん検診の受診勧奨の強化や出産・子育て応援事業の開始、新型コロナウイルス感染症対策の継続などにより、約11億円の増額となっています。
環境費は、北区ゼロカーボンシティ宣言を踏まえ、滝野川地区で開始したプラスチックの資源回収の区内全域への拡大や、北清掃工場の建替に伴う廃棄物運搬経費の増などにより、約12億円の増額となっています。
土木費及び教育費は、十条駅西口地区市街地再開発事業や(仮称)都の北学園建設において、事業期間中、最大の事業量となることから合わせて約158億円の大幅な増額となっています。
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