◆基金・特別区債残高の状況
○令和3年度末基金残高見込み(主要5基金)
▽各基金の主な用途
(1)景気変動や大災害に対応するための将来への備え
(2)特別区債の計画的償還
(3)施設建設(新庁舎建設など)
(4)まちづくり(十条駅周辺のまちづくりなど)
(5)小・中学校の改築や大規模改修
※(3)~(5)の基金は上記用途のために積み立てている「特定目的基金」であり、基本的には当該用途で活用するものです。
多額の経費を必要とする新庁舎建設、まちづくり、学校改築などの計画事業を着実に進めるとともに、景気変動等にも柔軟に対応し、持続可能で安定した財政運営を行うため、景気が回復基調にあるときには、確実な基金残高の確保に努めています。
一方、令和3年度末の特別区債残高は約300億円となる見込みであり、令和2年度末に比べて約20億円の増加となります。
◆計画的な財政運営(歳入の確保と歳出の見直し)
財政環境の先行きに厳しさが見込まれたため、令和3年度の予算編成に向け、全庁を挙げて「緊急的な財源対策」に取り組んできました。特別区税や特別区交付金などの一般財源総額は、前年度比で約24億円もの大幅な減を見込むものの、財源対策により一定の財源を確保したほか、基金・起債の積極的な活用を図り、財政の持続性の確保にも努めた予算としています。
また、「経営改革プラン」の項目を中心に、既存施策の見直し、外部化のさらなる推進、学校施設跡地等の利活用、使用料の改定等による受益者負担の適正化のほか、ICTの活用による業務プロセスの見直しなどに対応し、安定的な財源の確保に努め、持続可能な行財政システムを確立していきます。
基金については、柔軟な運用を図っていきます。計画的な活用では、学校改築や十条駅西口地区市街地再開発事業のためなどに繰入れを行うほか、財政調整基金から約78億円の繰入れを行い、主要5基金合計で約100億円を活用します。
特別区債については、学校改築や上中里つつじ荘大規模改修など、5事業に約51億円を活用します。
歳入の確保については、特別区民税や各種保険料等の収納率のさらなる向上を図るとともに、国や東京都補助金などの特定財源の確保にも努めます。また、AI等の先端情報技術を活用し、施策や業務の利便性・効率性の向上を図っていきます。
◆地方消費税率引上げ分の社会保障施策の取組
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うため、平成26年4月1日から消費税及び地方消費税の税率が引き上げられ、増収分は、社会保障4経費(年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策)を含む社会保障施策に要する経費に充てられます。
令和3年度予算における北区の地方消費税交付金のうち、社会保障財源分は40億8,500万円と見込んでおり、幼児教育・保育の無償化や保育所の待機児童解消、低所得者の国民健康保険料・介護保険料の負担軽減などに活用していく方針です。
◆令和3年度当初予算にみる1,000円の使い方
・高齢の方や障害のある方などのために 328円
・保育園や児童館の運営などに 229円
・小学校、中学校、幼稚園などの運営に 120円
・安全・安心、防災対策や区民施設の管理運営などに 103円
・公園や道路の整備などまちづくりに 75円
・健康づくりや健康診断などに 36円
・清掃事業や環境・リサイクル対策などに 35円
・特別区債の償還などに 21円
・商工業の振興などに 21円
・図書館、体育施設の運営などに 20円
・区議会の運営に 5円
・その他(基金の積立など) 7円
※1,000円の使い方には、人件費として176円が含まれています。
問合せ:財政課
【電話】3908-1105
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