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新春特別対談 深谷市長×北区長 ~渋沢翁がつなぐきずな~-2-

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東京都北区

●それぞれの自治体について
▽それぞれご自身のまちを、どんなまちにしたいですか。
小島市長:これから少子高齢化が進み、人口減少も進んでいきますが、市民サービスは低下させずに安定した財政力の中で行政を進めていきたいと思います。それには歳入を増やして歳出を少なくするのが大前提ですが、その中でも政治っていうのはしっかり夢を語っていく必要があると思います。「深谷に住んでよかった」「深谷で暮らしてよかった」と言われるようにしなければならないという中で、栄一翁はすごく大きな存在です。おかげさまで庁舎の立て替えも完了して、まちの中も区画整理が進んでおり、昔の賑わいだったまちもいくらか復活しつつあります。そして、先ほど言ったアウトレットも含め、市民の方が「深谷は大きく変わったな」「面白くなったな」と言ってもらえるようなまちにしたいと思います。
花川区長:現在、北区は若い世代の人口が増え続けていまして、活気があるまちになってきています。子育て世代が増えているのは、子育てや教育に関するさまざまな取り組みの効果が出てきているのではないかと思っています。今後も、さまざまな施策の充実に力を注ぎ、区民の皆さんが「北区に住んでよかった」「北区に住み続けたい」と感じていただけるようなまちにしたいと考えています。

▽それぞれのまちの誇れるところ、魅力を教えてください。
花川区長:北区は、江戸時代から飛鳥山の桜や滝野川の紅葉など四季を感じられる行楽地として知られていました。今でも都内でありながらいくつもの大きな公園のある緑豊かなまちです。また、JRの駅が都内最多で、地下鉄や都電も走っていて交通の利便性が高く、古くからの商店街もあり活気にあふれています。
小島市長:深谷市の魅力は何といっても農業でしょうね。今、アグリテックといって、IT技術を活用した農業を推進しています。そういった新しい技術をどんどん取り入れて、日本の農業をリードしていこうという気概でやっています。また、深谷市は首都圏から車や電車で1時間ほどの場所に位置していますが、自然がいっぱいあって、なおかつ意外と災害が少ないという住みやすさも魅力のひとつですね。

▽最後に、広報紙の読者にメッセージをお願いします。
花川区長:今年はこの特集で、渋沢翁や深谷市と北区の魅力について知っていただけたらと思っています。そして、今後も渋沢翁で繋がったご縁をもとに深谷市とさらに連携を深めたいと思っておりますので、今後の展開にもご注目ください。
小島市長:今回このような対談が実現したのは、北区の多大なるご尽力のおかげです。この対談が、北区民の皆さんと深谷市民の皆さんとの交流の懸け橋となればと思っております。ぜひ、広報ふかやと北区ニュースを併せて読み比べてみてください。

◆渋沢栄一翁の「生誕の地」深谷市と「終焉の地」北区~近代日本資本主義の父、渋沢栄一~
現在の埼玉県深谷市の農家に生まれ、家業を手伝う一方で幼い頃から「論語」などを学びました。
渋沢翁は第一国立銀行を拠点に株式会社組織による企業の創設・育成に力を入れ、「道徳経済合一説」を説き続け、生涯に約500もの企業に関わったほか、約600もの教育機関・社会公共事業の支援並びに、民間外交に尽力しました。
また、日本の近代経済社会の発展に尽力していく中で、王子・滝野川地域施設への助言や寄付なども行い、地域の発展を大事にしました。明治8年、王子に抄紙会社(後の王子製紙)の工場を操業し、程なくして飛鳥山に別荘を建設します。明治34年、別荘として使用してきた飛鳥山邸を本邸とし、昭和6年に91歳で亡くなるまで飛鳥山に住みました。

◆深谷市ってこんなところ!
・深谷市は埼玉県の北西部に位置し、利根川を隔てて群馬県と接する都市です。北区から電車・車ともに約1時間で行くことができます。
・人口は約14万人、約6万世帯が暮らしています。深谷市イメージキャラクター「ふっかちゃん」も市民の一員として住民票があります。
・埼玉県では有数の農業地帯で「関東の台所」としての役割を果たしています。有名な深谷ねぎの出荷量は日本一です。また、深谷市の花であるチューリップの切り花生産量は全国トップクラスで、春には市内で愛らしく咲いた花を楽しむことができます。
・地域の玄関口として関越自動車道花園インターチェンジが設置され、隣接地に令和4年秋にアウトレットがオープンする予定です。

【渋沢翁ゆかりのおすすめスポット】
●北区
▽渋沢史料館
渋沢翁の思想と行動を顕彰する財団法人である渋沢青淵記念財団竜門社〔現(公財)渋沢栄一記念財団〕の付属施設として昭和57年に飛鳥山公園の一部に設立された博物館。
令和2年11月19日(木)にリニューアルオープンを迎えた。

▽青淵文庫(せいえんぶんこ)
渋沢翁の傘寿(80歳)と子爵に昇格したお祝いを兼ねて、大正14年に竜門社〔現(公財)渋沢栄一記念財団〕が贈呈。書庫として建設されたことから全体的に堅牢で、鋼製の書棚など機能にもこだわった建築となっている。また、竣工後は主に接客の場として使用された。国指定重要文化財。

▽晩香廬(ばんこうろ)
渋沢翁が喜寿(77歳)を迎えた時に清水組〔現在の清水建設(株)〕から贈呈された洋風茶室。晩香廬の名は「題晩香廬壁」という渋沢翁自作の漢詩から命名されており、主に国内外の賓客を迎える接待・接客の場として使用された。国指定重要文化財。

=以下、共通=
場所:西ケ原2-16-1
※完全予約制。詳しくは渋沢史料館ホームページをご覧ください。

●深谷市
▽渋沢栄一記念館
資料室には渋沢翁ゆかりの遺墨や写真など、たくさんの資料が展示されている。また、渋沢翁のアンドロイドの講義を聴くことができる。多目的室では渋沢翁に関する映像を見ることができる(令和3年1月末まで空調工事のため、休祝日のみ)。
※資料室及び講義室の見学は事前予約制
場所:埼玉県深谷市下手計1204

▽旧渋沢邸「中の家(なかんち)」
渋沢家の住宅等として使われてきたもので、通称「なかんち」と呼ばれている。渋沢翁の生地であり、多忙の合間も時間をつくりこの家に帰郷していた。帰郷した際、寝泊まりした部屋も残されている。主屋を中心とした範囲は深谷市指定史跡に指定されている。
場所:埼玉県深谷市血洗島247-1

▽誠之堂(せいしどう)
渋沢翁の喜寿(77歳)を記念して第一銀行行員たちの出資により建設された。当初は、銀行関係者のための集会施設として使用されていた。建築研究者や関係者の間では建築物として高い評価を受けており、深谷市に移築保存された。国指定重要文化財。
場所:埼玉県深谷市起会110-1

▽ホフマン輪窯(わがま)6号窯
ドイツ人ホフマンが考案した煉瓦の連続焼成が可能な輪窯。国指定重要文化財。
※現在保存修理中 令和6年春公開予定。
場所:埼玉県深谷市上敷免28-11

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