◆春の陽だまり
テントウムシは「春の訪れを知らせてくれる昆虫」と言われます。成虫の姿のまま冬を越し、まだ寒さが残る春先から姿が見られるので、そう言われるようになったのかもしれません。縁起の良い昆虫、幸せを呼ぶ昆虫として世界中で親しまれています。
赤や黄色でとても目立つことから、鳥や他の昆虫にすぐに食べられてしまいそうですが、自分の身に危険が迫ると、手足を引っ込めて丸まり、苦くて黄色い液体を出して追い払います。この液体は“アルカロイド”と言われる成分で、鳥などの天敵は食べることができません。
テントウムシを見つけると、獲物であるアブラムシも近くにいるかもしれません。アブラムシは食べられないように甘い蜜を出してアリを誘い、アリは甘い蜜を守ろうとテントウムシを追い払います。春先の陽だまりに誘われて、足元の草地で繰り広げられる小さな生き物たちのやりとりを覗いてみてはいかがでしょうか。
自然ふれあい情報館
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